1 実践学年 6年生
(実施可能学年 3〜6年)
2 準備物
(教師) ハガキ大ゴム版(1枚50円)=今回は一人に2枚ずつ用意
カーボン紙・セロテープ・マジック・インク(中性を使用)・
練り板・ゴムローラー・ばれん・新聞紙・
ハガキ大用紙(版画紙や再生紙を200枚程度=一人あたり5〜6枚)
見本ゴム板作品・プロジェクター・パソコン・スクリーン・
インターネット接続用ランケーブル
(児童) 彫刻刀・新聞紙・軍手・エプロン・汚れていい服・下絵・ハガキ(年賀状)
3 所要時間 5〜6時間
4 学習の流れ
1時 見本板を使い、インクを塗ってばれんでこすり、作品が刷り上がるところを見せる。
下絵を考えて書く。刷りを体験する。彫刻刀が揃っているか、刃は大丈夫か確認する。
2時 下絵をゴム板にセロテープで貼り付け、カーボン紙をはさんで転写する。
マジックで白黒分けをする。(鉛筆でも可)
彫刻刀の使い方をネット上のサイトで見て確かめ、裏を少し試し彫りする。
*活用できるサイト
http://kues.educ.kumamoto-u.ac.jp/~fuzoku/04hanga/index.html
(熊本大学教育学部附属小学校 IT活用実践サイト
夏の実践研修会 作成コンテンツ 版画部会作成)
3時 彫刻刀で周りから彫っていく。
4時 彫り進める。できあがった子から、刷っていく。
5時 全員が刷り上げ、鑑賞会を開く。
5 実践して
・彫刻刀は4年生時に木版画で経験しており、ほとんど彫刻刀は持っていた。
・年賀状に主に使用することで、多少白い部分が多かったり、板を切ったり、
分断してもよしとした。
・彫りで指導したのは次の3点だけ。
☆彫る先に手を置くな、板を回せ。
☆周りから、シルエットを浮かび上がらせるように丸刀で彫ろう。
短くさくさく(ゴムだからパクパクかな?)と。
☆黒の中の線は細く、三角刀を主に使って。
・どんなに事前指導しても、ついつい彫刻刀の前に手を置く。板を回すことも忘れる。
机間指導は欠かせない。
・早い児童は、すでに3時で完成し、2枚目へと意欲的に取り組んだ。
・進み具合にかなり個人差が出た。予定時間に終わらず、授業時間以外に時間を
必要とした児童もいた。
・しかし図工前は休み時間から主体的に彫るなどかなり意欲が高かった
・刷りはかなり意欲的であった。場を数カ所も設けるとスムーズに進む。
・時間の関係上、授業時間内に、中性インクの片づけ(灯油使用)指導までは
できなかった。(時間外に行った)時間をもっととれば可能。
・終了後のアンケートでは、ほぼ100%、楽しかったと答えた。
・ただし実際に年賀状に使う子は少ない。パソコンやスキャナー・コピー機がかなり
家庭に普及していると言うこと、実施時期が遅かった、などが原因。作品として、
構図などにも指導時間をかけてよいかも。