成人ディスレクシアの独り言 本文へジャンプ
就学前の記憶
  輝いていた少年

誰からもかわいがられるガキ大将だった。
親は忙しかったが、いつも近所の子ども達と駆け回っていた。すばしっこく、明るい自分は、遊びの中心にいることが多かったと思う。いたずらや悪さも中心人物。遊びのルールもしきっていた。
大人にもかわいがってもらえた。「お前はかしこいなあ」「愛想のいい子やなあ」と、どこに行ってもかまってもらえた。

文字には全く興味を示さず、自分の名前も書けない状態だったが、当時就学前では珍しいことでもなく、「学校に行けば覚えられる」と、周囲も自分も楽観していた。

学校、そこには楽しいことがたくさん待っているに違いない、そう信じて疑わない子どもだった。たくさんの友達に囲まれて楽しく勉強している自分をイメージし、ピカピカのランドセルを眺めていた。